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2022年07月18日12:55

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読書紹介2204●「TAS特別師弟捜査員」

●「TAS特別師弟捜査員」 中山七里著 集英社 18年版 1600円
 私立高校の演劇部部長で、成績も良く見目麗しい高2の雨宮楓が、音楽室の窓から落下して亡くなる。楓は学校中のアイドルだった。これは自殺か事故か、または殺人か。警察がやって来て、楓のクラスと演劇部の生徒を中心に聴取がされる。
 主人公の慎也は、楓のクラスメート。楓はクラス委員長でもあった。やって来た刑事を見て、慎也は驚く。その刑事は、慎也の10歳上の従兄弟・公彦だったからだ。ところが、聴取は数日でストップした。理事会に、警察官僚出の国会議員がいて圧力がかけられたからだ。
 そこで公彦は、生徒の調査を慎也にさせることに。こうして慎也は、公彦のエス(スパイ)となり急遽演劇部に入部する。やがて、警察の調べで楓が麻薬の常習者だったことがわかる。麻薬を売っていたのは誰か、その売人が犯人なのか・・・。
 こうして、楓をめぐる人間関係が慎也によって調査される。そんな中、慎也に思ってもしなかった能力が発揮される。楓が抜けた後の、文化祭の脚本を慎也が書くことに。それが、皆の好評を得たのだ。
 一方、公彦は教育実習生として学校に入り込む。主に教職員の人間関係を調査するのだ。本書では、教職が授業の他に生徒指導や保護者との連絡など、その他諸々がほぼ同じ比重で押しかかっていること。なかでも1番の問題が、部活動であることなどの実態が描かれている。
 やがて第2の事件が起こる。1年生で、楓を崇拝する大輝(追っかけでもある)が舞台から落ちて亡くなる。ここに至り、生徒への聴取を止めたことが問題になり、本格的な警察の取り調べが再会されたのだが・・・。
 高校生の、様々な問題や意識が本書では描かれていくのでありました。

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