[難易度:2、時間:40分]
「いや、アヒルと鴨はだいぶ違うと思うよ」
大学入学を機にアパート暮らしを始めた主人公が隣に住むカワサキに言った言葉です。彼は入学早々、そのカワサキに本屋を襲撃して広辞苑を奪う作戦に引っ張り込まれてしまいます。
果たして、カワサキの真意は。
伊坂幸太郎の名作「アヒルと鴨のコインロッカー」の一場面。ラストは衝撃的だったなぁ。
「アヒルと鴨は何が違いますか?」
かつて同じ街に住んでいたブータン人のドルジが恋人の琴美に尋ねました。
「うーん、アヒルは外国からやってきたやつで、鴨は元から日本にいるやつ? よくわかんないけど」
琴美の答えを聞いて「なら僕はアヒルで琴美は鴨だ」とドルジは言いました。
ガイはタイ語で鶏、鶏肉の意味。トードは揚げるという意味。なのでガイ・トードは「鶏肉を揚げたもの」と言ったほどの意味。つまりタイ風の唐揚げです。
見た目は日本の唐揚げとあまり変わらないけど食べてみれば味付けがアヒルと鴨くらい違います。ぜひ、お試しあれ。
[材料](2人分)
・鶏もも肉:1枚(約300g)
・片栗粉:適宜
・揚げ油:適宜
[調味料パート]
・ナンプラー:12g(小匙2)
・酒:15g(大匙1)
・おろしにんにく:ひとかけ分
・トム・ヤム・ペースト:小匙1
[作り方]
1.鶏もも肉を一口大に切り(揚げると縮むので少し大きめに切るのがコツです)、ビニール袋に[調味料パート]と合わせて30分漬け込みます。
2.揚げ油を180度に温めます。待っている間に1.をザルに揚げて水気を切り片栗粉をまぶします。
3.鶏肉を揚げ油に投入し、10秒揚げたらかす揚げで掬って10秒空気に晒します。ふたたび油に戻して……というのを3分間繰り返せばできあがり。
[備考]
・見た目は日本の鶏の唐揚げと変わりないですが香りがぜんぜん違います。「あ、トム・ヤム・クンの匂いだ」と思わず声を上げたくなるくらいタイ料理しているのです。けど、味はピリ辛程度なので辛いのが苦手な人でも大丈夫ですよ。
・美味しく揚げるコツは工程3.の手順。ときどき空気に晒しながら揚げると衣がさっくさくになります。
・タイ料理店のメニューを見て真似をしたのでこれはトム・ヤム味にしていますがノーマルなガイ・トードを作る場合はトム・ヤム・ペーストを抜いて代わりにオイスターソース小匙2とココナッツミルク大匙1をつけ汁に加えてください。
ということで、よければ一度お試しください。
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