[難易度:3、時間:1日]
牛テールは牛のしっぽのことで、テールスープといえば牛のしっぽを使ったスープです。
あのヴィジュアルをイメージしてしっぽなんて美味しいのと言うなかれ、下処理が面倒ですが絶品の出汁とコラーゲンたっぷりのスープが摂れる部位なんですよ。ちょっと大きな精肉店に行くと売られていますがお値段もそこそこします。
元々韓国で人気のスープだったのですが日本でも牛タンのお店などを中心に知名度が上がってきました。
スープの味付けはごく薄めにしておいて供されてから好みに応じて塩を振って食べるスタイルが一般的です。逆に言うと味が付いていないので他の料理に転用することもできちゃいます。お料理バトル漫画「食戟のソーマ」ではこれを軸に様々な部位の牛肉を適切に下ごしらえして加えたビーフシチューが登場していました。テールが主食材、他の部位がガルニチュール(付け合せ)になっているなんとも贅沢な一品でした。
同じ着想で前からカレーにしてみたいと思っていたのですが、たまに行くお肉屋さんで和牛のテールが安かったのです。千載一遇のチャンスを逃すはずもなく買って帰りまして、満を持して週末に贅沢なカレーに挑戦した次第です。
[材料](4人分)
・牛テール:400g
・水(下茹で用):牛テールがひたひたに浸かるくらい
・水(煮込み用):1.2リットル
・生姜スライス:数枚
・玉ねぎ:半個
・サラダ油:少々
・人参:2/3本
・赤ワイン:30g(大匙2)
・市販のカレールウ:半箱
[調味料パート]
・おろしにんにく:ひとかけ分
・濃口醤油:9g(大匙1/2)
・砂糖:9g(大匙1)
・ガラムマサラ:2、3振り
・クミン:2、3振り
[作り方]
1.テールの血抜きをします。テールをボウルに入れひたひたの水(分量外)を注ぎます。何度か水を替えながら数時間放置します。できれば作る前日の夕方に始めて一晩冷蔵庫に放置してください。玉ねぎを細切りにしてビニール袋に入れて冷凍しておきます。
※この工程をしっかりやると2.のアク抜きが楽になります。
2.テールの下茹で(アク抜き)をします。鍋にテールを入れて水(下茹で用)を加えて蓋をし、ひと煮立ちさせます。火を弱めの中火にしアクを丁寧に取りながら10分茹でます。
※水(下茹で用)はもったいない気がするけど捨ててください。
3.鍋にテール、水(煮込み用)、生姜スライスを加えてひと煮立ちさせます。これをバスタオル3枚でくるんで4時間放置します。
※圧力鍋を使う場合は50分加圧して火を止め10分置いてから減圧してください。
4.3.をやっている間に玉ねぎとサラダ油を仕上げに使う別鍋に入れて弱めの中火にかけ15分ほどかけて飴色に炒めます。これに赤ワインを加えて玉ねぎの焦げ目をこそげ落とし(デグラッセと言います)ほぼ水気がなくなるまで煮詰めます。
5.人参は1cm幅の輪切りにし更に半月に切ります。小鍋に人参と水(分量外)を加えて10分下茹でしておきます。
6.4.に3.の煮汁をカレールウのパッケージに記載の分量加えます。量が足りない場合は水を追い足します。量が余る場合は塩で味付けして普通にテールスープとして楽しみましょう。
7.テールを骨から外してキッチンばさみで食べ易い大きさに切りながら6.に加えます。更に人参も加えて中火にかけひと煮立ちさせます。
8.7.にカレールウと[調味料パート]を加えて中火にかけてルウを煮溶かします。火を弱火にして蓋をし10分煮込めばできあがり。
[備考]
・うっとりするような出汁の利いたカレーに仕上がります。コラーゲンをたっぷり含んだトロンとしたスープは肌にも良さそう。
・時間はたっぷりかかりますが実は放置している時間が長いだけでキッチンに立っている時間はせいぜい30分強です。外出できない用事のある日に特にオススメかも。
・テール以外の具材はシンプルに玉ねぎと人参にしてみましたがお好みでじゃがいも、ブロッコリー、アスパラ、茸類などいろいろな野菜を加えてにぎやかにしてみるのも楽しいですよ。
・娘が甘いカレーが好きなので砂糖を多めに加えています。砂糖の量はお好みで加減してください。
・手持ちがあれば砂糖の代わりに蜂蜜を使うとコクが増します。蜂蜜は22gが大匙1杯ですのでそれを目安に加減してください。
ということで、よければ一度お試しください。
ログインしてコメントを確認・投稿する