mixiユーザー(id:2810648)

2020年10月17日11:32

24 view

読書紹介1982●「逢魔が刻」

●「逢魔が刻」 西澤保彦著 実業之日本社 19年 1500円
 腕貫探偵シリーズの最新版。この本の主人公は、腕貫探偵こと市役所の一般苦情係の職員である。ミステリー分野では、「安楽椅子探偵」に分類される小説。今回の彼は脇役で、チョイ役でしかない。本当の主人公は、この職員に惚れこんでいる住吉グループの孫娘・ユリエである。本書では、4つの短編を収録している。
 第1章「ユリエのお見合い顛末記」では、住吉グループの総帥であるお祖母さまから電話が入り、「ユリエのお見合いをセッテングしたから来い」というのだ。実はこのお見合いはダシに使われたのだ。相手は、お祖母さまの初恋の人(高校時代の新任教師)の孫で、お見合いをダシにお祖母さまがデートを楽しんだ、という訳。
 ユリエの相手は、2人きりになると自分の家庭の事情を告白した。幼い時に両親が相次いで不審死をしていたのだ。それを聞いたユリエは、「腕貫探偵ならどう考えるか」という思考方法で、この不審死を解いてしまった、という物語。

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年10月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031