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2020年08月10日11:26

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読書紹介1950●「ST警視庁科学特捜班」

●「ST警視庁科学特捜班」 今野敏著 講談社文庫 01年版 648円
 ST警視庁科学特捜班シリーズの1。今回のテーマは、プロファイリング。科捜研のメンバーから5人が選ばれ、特捜班が作られた。科学捜査が必要と考えられたからだ。シリーズ1では、3件の猟奇殺人事件が捜査される。
 1つ目は、被害女性が自宅マンションで包丁でメッタ刺しされ、膣の中に精液が残された。部屋は乱雑に荒らされ、足の踏み場もなかった。2つ目は、神社の境内で発見された女性で、乳房が1つ抉り取られていた。衣服はあとで着せられ、整えられていた。捜査陣は、1つ目を無秩序型の殺人。2つ目を、秩序型の淫楽型殺人と断定した。
 今回の主役となるプロファイリング担当の青山は、1の現場を見て不快に感じる。無秩序に見えて秩序立った痕跡がみえたからだ。やがて、3つ目の事件が起きる。今度は、寺の境内で発見された。
 3人の被害女性に共通することは、全員、膣の中に精液が発見されたこと(血液型は全部違った)、女性の情夫がそれぞれ香港、台湾、イランのマフィアの親玉であったこと。このことから、マフィア同士の報復合戦かと捜査陣は色めき立つ。
 しかし、化学担当で禅宗の僧侶であるSTの山吹は、神社・寺の区別ができない外国人がキリスト教の教会と同じとみて死体を遺棄していると分析。同時に青山が、犯人は西欧型のプロファイリングを真似て現場を作っている、と指摘。
 本書では、このプロファイリングの手法が事細かに描かれる。ということで、1と2の女性に死の直前に会っていた中国系の女性をST達は追い詰めていくことに・・・。という物語。

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