[難易度:2、時間:60分]
伽羅蕗(きゃらぶき)はざっくり言うとふきの佃煮です。
伽羅とは古代インド語で黒い色を指す言葉。日本では最上級の沈香(香木の一種です)にこの名が付けられます。
醤油がまだ高級調味料だった頃に醤油で煮た黒々とした色合いが伽羅に似ているというのでこの名が付いたみたい。
川端茅舎の句に「伽羅蕗の滅法辛き御寺かな」とあるように明治の頃には砂糖を使わず、ただ醤油辛い食べ物だったようです。
[材料](2人分)
・ふき:200g
[調味料パート]
・濃口醤油:15g(大匙1弱)
・酒:30g(大匙1)
・味醂:18g(大匙2)
・砂糖:3g(小匙1)
[仕上げパート]
・濃口醤油:4g(小匙1強)
[その他パート]
・鍋かフライパン:家で一番大きなものを用意します。
[作り方]
1.用意した鍋かフライパンにふきがひたひたになるくらいの水を張り、強火で沸騰させます。
2.1.をやっている間にふきは葉を落とし用意した鍋かフライパンに合わせて切りそろえ、まな板の上に置きます。これに塩をふりかけふきを前後に転がしながら塩をすり込みます。
3.1.の鍋に太めのふきを入れて1分茹で、細めのものも加えて3分茹でます。これを冷水に放ち急速冷却します。
4.ふきが常温になったらすじを取り、4cm長さに切ります。
※ふきを細かく切ると筋取りの手間がかかります。できるだけ大きな鍋を使って茹でれば短く切らなくて済むので手間が省けるのです。
5.小鍋に[調味料パート]とふきを合わせて中火にかけひと煮立ちさせます。火を弱火にして落し蓋をし、5分煮ます。これを火からおろして10分放置し冷まします。
6.5.の工程を3回繰り返します。落し蓋を取って強火にかけ水気がなくなってきたら[仕上げパート]を加えてひと煮立ちさせればできあがり。
[備考]
・明治の頃は砂糖を使わずに煮しめたただしょっぱいだけの食べ物だったみたいです。現代人の口には合いそうにないので、相応に甘辛い味付けにしてみました。
・蕗は毒性のアクを持っていますので、アク抜きはしっかりしましょう。
・蕗の筋取りは端から3cmほど引くのを360度行い(ささらや茶筅をイメージするとわかりやすいです)、その端を握って一気に引けば手間なく剥けます。
・日持ちしますので(冷蔵庫で保存)、ストックしておけば、お弁当にもう一品欲しい時に重宝しますよ♪
ということで、よければ一度お試しください。
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