今日は日本甲虫学会の東京例会。
講演は、名古屋大の梶村氏による、キクイムシの話。
甲虫はその分類上、ナガヒラタムシに始まりキクイムシに終わるのだが、キクイムシは甲虫の中では実にマイナーな虫である。しかしどうして、話の内容はたいへん面白かった。
「木食い」虫といっても中には「菌食い」虫の仲間がいて(むしろ中心的?)、母親虫が菌を体内のポケットに入れて運び、自ら穿った坑道内にその菌を培養して子に食させる(養菌性)という、たいへん進んだ生態をしている。
また、中には自らは菌を持たず培養もせず、養菌をする種の坑道のすぐ隣に坑道を穿って、そこに(隣から)生えてくる菌のおこぼれに与かる種もいるそうで、なかなか侮れない虫なのである。
興味深い仲間のようなので、これからは見つけたら目をつぶらずに捕らえて同定を試みようと、講演を聴いた後にユルく誓ったのであった。
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