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2015年02月20日19:05

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読書紹介1379・「しのぶ恋ーー御隠居忍法10」

●「しのぶ恋ーー御隠居忍法10」 高橋義夫著 中央公論新社 12年版 1500円
 9巻では、笹野藩の後嗣をめぐる争いに巻き込まれ、主人公の狸斎の盟友・耕民が黒手組(笹野藩中の秘密組織。多くの事件にかかわってきた)に暗殺されていた。ところで10巻では、藩政が一新したことに伴って、この黒手組を壊滅させる「黒手組狩り」が始まったのだ。
 現当主は病弱で、黒手組を使うことはなかった。正妻とその側近が黒手組を使っていたが、正妻亡きあと誰が黒手組を動かしているかは不明であった。そこに、藩士の2・3男を使っての「黒手組狩り」が始まり、藩内は、血と血を流し合う大騒動となる。
 耕民が槍で殺されたことから、藩内の槍の名手・鏡宗助が暗殺の張本人だとの噂が流され、鏡宗助に対しての嫌がらせが繰り返される。耕民の遺子・市右衛門(狸斎の娘婿)には、やいのやいのと仇討ち話が持ちかけられる。そんな中で、市右衛門は仇討ちを決心していくことになる。何者かが、宗助と市右衛門を戦わせようとする絵図を書いているのだ。その陰で、「黒手組狩り」が大掛かりで進行していた。
 
狸斎は、「黒手組狩り」に参加している者たちが、やがて第2の黒手組になっていく気配を感じて危惧を覚える。やがて、黒手組を裏切って「黒手組狩り」をしている人物が明らかに・・・。という物語。
 狸斎が、自分の身内である市右衛門を護るため陰謀に挑んでいくのでありました。 
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