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2015年02月02日17:00

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読書紹介1372・「猫除けーー古道具屋 皆塵堂2」

●「猫除けーー古道具屋 皆塵堂2」 輪渡颯介著 講談社 12年版 1500円
 2巻の主人公は庄三郎である。庄三郎は、父や兄が死んで借金だけが残り、質入れされた田畑を懸命に耕していた。叔父の勧めで江戸に出稼ぎに出て、若旦那に苛められながらも我慢して金を貯めた。ところが、実は叔父と女房(叔父の女だったのを、庄三郎に嫁がせた)に騙され、江戸にいる庄三郎には「借金は俺が返してやる」と金を叔父が預かり、里に残った母には「庄三郎が店の金を使い込んだ」と田畑を売られ、それを持ち逃げされていたのである。その後、母は死んだが庄三郎には知らされなかったのである。
 その事実を知って生きる気力も失い、叔父と女房を恨みながら江戸に戻った庄三郎は、皆塵堂で「丑の刻参り」の道具一式を買いとった。そこで、丑の刻参りをしている処に皆塵堂の主である伊平次が現れ、そのまま皆塵堂の居候となったのである。
 ということで、皆塵堂にやって来る太一郎(幽霊が見えることを認めてから、その正体までわかるようになってしまった)や巳之助(太一郎の幼馴染)との交流で、庄三郎に取り憑いている者が、次第に離れていった・・・。という人情・怪談話しでありました。

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