●「つちくれさん」 仁木英之著 朝日新聞出版 14年版 1500円
本書の主人公は、刑事の定年退職を1日後にした福沢登こと「フクさん」。「つちくれさん」とは、土を見れば遺跡の状況が全てわかってしまう在野の考古学博士・瀬山紀芳のことである。本書では冒頭で、長野県の埴科古墳群の発掘現場の棺の中から、若い女性の死体(それも古代の着物を着ていた)が発見されたことが描かれる。
ということで、退職した刑事のフクさんが、在野の考古学者(20年前に偽造事件の犯人とされ、学界を追放されていた)と協力して真相を暴く、という物語。名探偵は、「つちくれさん」である。
このつちくれさんを巡って、考古学や古墳のことが描かれた本でした。
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