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2015年06月22日09:12

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読書紹介1417・「柳生双剣士」 

●「柳生双剣士」 多田容子著 講談社 06年版 1700円
 柳生十兵衛シリーズ第3弾。今回は、佐賀に柳生十兵衛三厳とそっくりな男が柳生流門下にいて、藩主からその腕を愛され「十兵衛元厳」という名まで授かっていた。藩主・鍋島元茂公は、江戸で宗矩や十兵衛三厳とも昵懇の仲であった。
 「これは何かに使えるかもしれない」と思った宗矩は、十兵衛に佐賀行きを命ずる。ところが、そう思った人間は他にもいた。十兵衛元厳の方は、藩主から武者修行の旅に出されていたが、途中から忽然と行方が知れなくなっていたのだ。元厳は忍者に囚われ、脳に細工を施されて自分が本物の十兵衛だと思い込まされていたのだ。そのため、右目も潰されていた。
 この忍者は、柳生家への遺恨のために大芝居を打ち、元厳と三厳を戦わせ鍋島家と柳生家とも潰そうと目論んでいたのだ。戦国の世が終わって、平時では忍者は不要となった。そんな時代の、驚くべき術を使う忍者たちと隠密・十兵衛(つまり、忍者使いの頭領)の愛憎の物語でありました。

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