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2020年09月17日10:05

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読書紹介1970●「切り札ーートランプ・フォース」

●「切り札ーートランプ・フォース」 今野敏著 中公文庫 10年版 686円
 トランプ・フォースの第1弾。トランプ・フォース(切り札部隊)とは、超国家的対テロ用特殊部隊のことで、国際的なテロの増加を受けて極秘に結成された部隊のこと。ここに1人の日本人が加わった。佐竹竜、拳法の達人で、実直な商社マンであった。
 彼はニューヨークに派遣されてから、マンハッタンの雰囲気に刺激されて生じた疑問が、次第に大きくなってきた。「自分は、何をするために生まれてきたのか。これまで本当にやりたいことをやってきたのだろうか」と。つまり、カルチャーショックを受けたのだ。
 竜は青森の出身であった。家には、古くから伝わる古武道があった。父から子へと、代々伝えられてきたもので、竜は幼い時からかかさずその修行に励んできていた。その力をアメリカで試してみようと、竜は道場破りを始めたのだ。
 ということで、ここではアメリカでの格闘技の内容が細かく語られる。竜が自家の拳法で、次々と破っていく様子が描かれる。やがて竜は、アメリカで自分の道場を開く夢を持つのだ。
 そこに、総合格闘技の大会が開かれることを聞き、竜も参加することに。こうして、ほしくも準決勝で敗れた竜であったが、その竜に謎の人物からのスカウトがあった。それが、トランプ・フォースであった。
 激しい訓練を終え、初めての任務はフランス。ここで、爆弾テロを未然に防ぐために奮闘する・・・。という物語。
 第1弾では、佐竹家の古武道の由来が、日本の神代の時代にまで遡るものであることが語られる。なんとも壮大な歴史が展開するのでありました。

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