[難易度:2、時間:10分]
僕がまだ新人の頃の話。夕方、先輩がご自宅に電話。今夜の夕飯が何かという話題になったらしく、奥様が「野菜炒め」とおっしゃったら「あ、ごめん今日食べて帰るから夕飯要らんわ」と考えなしに返答。それから当分、家庭内の空気が真冬の南極のように冷え込んでいたそうです。真向かいに座っている先輩の口元を見る度に、あ、災いの元だなと笑いをこらえるのが大変でした。
野菜炒めは冷蔵庫の在庫を一掃する便利な献立です。けれど、意外に奥が深くて上手に作るのは難しい。特にあまり料理をしたことがない方が陥り易い失敗は「野菜によって火の通る速さが違う」ということを理解していないこと。なので、やたらぐずぐずの食材と生かと思わせる硬い野菜が混じった珍妙な皿に仕上がっちゃったりするのです。
その点、このレシピの調理法はレンチンや湯通しといった下拵えなしに均等に火が通って味も均等に滲みちゃう失敗知らずのすぐれもの。最近試してみて結構イケてたので、メモしておきます。
[材料](1人分)
・豚肉:50g
・ありあわせの野菜:キャベツ、人参、玉ねぎ、ピーマン、椎茸、もやし、きくらげなど
・サラダ油:適宜
・中華スープの素:2〜3g
・水:30g(大匙2)
・ホワイトペッパー:少々
[作り方]
1.豚肉と野菜は食べ易い大きさに切ります。
2.フライパンか中華鍋にサラダ油とお肉、野菜を加えてお肉の色が変わるまで炒めます。
3.2.中華スープの素と水大匙2を加えて煮溶かしながら手早く炒めます。水気がなくなるまで炒めたらできあがり。
[備考]
・ポイントは少量の水を加えて短時間茹でること。これで均等に火が通ります。しかも中華スープの素をプラスしていますので同時に味付けができちゃうのです。
・台湾の屋台で売られているキャベツ炒めがこの手法で作られるそうでそこからヒントを得ました。
・人参など硬い野菜はあらかじめレンチンしておくというレシピがありますがあまりお勧めしません。電子レンジは火力が強過ぎて人参が萎びてしまうんですよね。下ごしらえとしてやるのであれば軽く茹でるか薬缶に湯を沸かして上からかけましょう。
・もやしも湯通しをしておくと仕上がりがぐっと変わってきます。していないと表面は火が通り過ぎて芯は残ったままてなことになります。
ということで、よければ一度お試しください。
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