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日記一覧

 シャルル・ボードレール(1821-67)の詩集「悪の華」は、若いころに読まねばならぬとかじったものである。ほとんど分からないのは、鈴木信太郎訳(岩波文庫)も堀口大学訳(新潮文庫)も、擬古文というのか、その日本語が分からないからであった。で、今に

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 無着成恭編「山びこ学校」1951 は子供のころに読んだ。巻頭に、詩「雪がこんこん降る。/人間は/その下で暮らしているのです。」があり、次に、江口江一「母の死とその後」では、父の死んだあと3人の兄妹をかかえた病弱の母の苦闘と意地が迫真的につづられ

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 E.L.カニグズバーグ「なぞの娘キャロライン」1976 岩波少年文庫1990 は、ヘレン・ケラーを思わせる少女の障害児問題とハースト家を思わせる金目当ての大富豪の子弟の誘拐という社会問題をからませた物語である。事実は重い、したがって記録文学は重いの

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 マルセル・エーメ「おにごっこ物語」1939 岩波少年文庫1956 は、農場に住む二人の小学生姉妹のごっこ遊びの数々である。第1話「オオカミ」では、近所に同年輩の友達がいない二人は、これでは何の遊びもできないとぐちをこぼしているところへオオカミがや

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 メアリー・ノートン「床下の小人たち」1952 は、大きな屋敷の床下で借り暮らしをしている、両親と娘アリエッティの3人の一家の物語である。原題は、the borrowersで、衣食住に必要なものはすべて人間から借りて暮らす人たちの意味。この屋敷には、今、借

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 カレル・チャペック「長い長いお医者さんの話」1931 は、子供の頃、岩波少年文庫のカタログで見て、首をひねっていた。長い行列ができるほどの名医の話かな? しかし、少年文庫は高かったし、すぐ読めてしまうしで、買うことはなかった。今、ブックオフで

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