元日の夜明け前です。しんいち君はおかあさんに揺り起こされました。 「初日の出に、おねがいでしょう。」 しんいち君は目を開けることができません。 「次日の出にする」と言って眠りこみました。おかあさんも、「それじゃあ、あまりききめがないよ。」
田植え 苗をならべて、河川敷の田は、一斉に萌黄色になった。 まるで、やなぎが写っているようだ。 人が写る。犬が写る。 車が通って行く。 水面をくずして、カモが着水する。 霧雨がやむと 田のうす緑にただよっていた霧雨がやむと 熱気と湿気
マルセル・プルースト「失われた時を求めて」は、ちくま文庫版で10冊になる大長編である。1871年に生まれ、1922に51歳で死んでいるから、夏目漱石1867-1916の生涯とほぼ重なっている。 このプルーストについては、何度も挑戦しては挫折していた(いる)の
しんいちくんはお出かけするのがすきです。「しーくん、おでかけよ」とおかあさんが言うと、思わず両手があがってしまいます。 今日の、日曜日には、おとうさんとおかあさんといっしょに、山やたんぼの中をとおって、大きな遊園地に行ってきました。幼稚園
暖かい日になりました。もう、四月です。しんいちくんはせんたく物をほすおかあさんについて庭に出てきました。庭には、背の高い黄色い花や地面から花をたてているたんぽぽがあちこちに咲いています。たんぽぽのわきにはアリが行列して歩いています。黄色い
しま猫のミミがまるくなって寝ています。 しんいちくんは、ミミが起きないうちに絵を描いてしまおうと思いました。クレヨン箱をあけると、十二色のクレヨンがおしゃべりをやめて、いそいで並びました。でも、だめです。列が乱れていますよ。しんいちくんに
「あーあ、また、今日も雨」 「しーくんのせんたくものがいっぱいになっているのに」 おかあさんが、傘をひろげながら、うらめしそうに言いました。しんいちくんは、もう傘をさして外にいます。これから、幼稚園に行くのです。お迎えバスの止まるところま
しんいちくんは、初めて一人でお買い物に行くことになりました。近所に、昔からあるなんでも屋さんがあるのです。そこには、いろとりどりのお菓子やあめや、それにおもちゃがおいてあります。そこを通るたびに、よく見ようと思うのですが、すぐに、おかあさ
海と空 海と空は、互いに相手がうらやましい 互いに相手のまねをする 雲が波、雲が島、雲が蜃気楼 だから、ほら、そっくりになった 色はもちろん、あらゆるブルー 菜の花 菜の花 何の花 菜っ葉の花 黄色く 地を染め 地をゆらす 田植え