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日記一覧

 中沢新一「アースダイバー earth diver」講談社2005 を読んだ。標題のアースダイバーの由来は、アメリカインディアンのアルゴンキン族の神話で、最初の女が夫と戦って、蛇に変身して世界を水没させたので、彼女の長男が潜水鳥アビ(アースダイバー)に水

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 最相葉月「セラピスト silence in psychotherapy」新潮社2014 を読んだ。図書館でやっとみつけたのである。なかなか戻ってこなかったから。その理由は多分、分厚いからに違いない。この作者の本は皆分厚いのである。 Psychotherapy の翻訳は、心理療法

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 ロレッタ・ナポリオーニ「イスラム国 テロリストが国家をつくる時」文芸春秋2015(原名the Islamic state and the redrawing of the middle east)を読んだ。直訳すれば、「イスラム国と中東国境の再線引き」ぐらいか。 イスラム国は、前身のアルカイダ同

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 1枚目 ジャンヌ・ダルク・・・野性的に描かれている。通常のジャンヌ像ではない。馬は白いのか? よく分からなかった。 2枚目 ジャンヌの良心(というより本能、フロイトの言うイド)だと思える。後ろ姿はジャンヌ 3枚目 ジャンヌの盟友、オルレア

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 白井聡の言う「ねじれ」とは何かを検討したいのだが、「永続敗戦論」が借りられないので、とりあえず関連した評論を探して予備的に検討することにした。 ネットで、ブログ「大木昌の雑記帳」を見つけた。ブログ主は明治学院大学名誉教授とのことで、その中

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 先に、白井聡の対談などを論じたが、彼のキーワードのねじれとは何だろうか。改めて検討したい。ネットでみていると、白井「永続敗戦論」は、加藤典洋「敗戦後論」を元にしているとのことだった。 彼らの発想は、保守政治家たちが、敗戦を終戦と名付け、原

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 白井聡×島田雅彦 対談「国家の自殺をくい止められるか」群像2015 12月号 を読んだ。国家の自殺とは何だろうか? 白井聡 京都精華大学人文学部専任講師(政治学・社会思想) 専門はレーニン研究、主著「永続敗戦論 戦後日本の核心」2013 島田雅彦

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 久保田展弘「日本多神教の風土」PHP新書1997 を読んだ。著者は1941年生で比較宗教学が専門である。標題から分かるように本書は風土論に基づいているのだが、そこからどこまで進んでいるのかが問題である。 旧約の神は・・・半ば岩砂漠といってよい風土を

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 サミュエル・ハンチントン(1927―2008)「文明の衝突と21世紀の日本」集英社新書2000 を読んだ。本書は、評判になった「文明の衝突」(1993年フォーリン・アフェアーズ)をもとに、日本への分析を加えた縮刷版である。解題は中西輝政京大教授である。 本

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 井筒俊彦「イスラーム生誕」中公文庫2007(初版1990、人文書院1979) を読んだ。本書には「ムハンマド伝」(マホメット)と「イスラームとは何か」の二つの文章が入っているが、このうち、読んだのは、後者の「イスラームとは何か」だけである。これで、一

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 阿刀田高「コーランを知っていますか」新潮文庫2006 を読んだ。 「・・・旧約聖書は古代ユダヤ王国建国史・・・新約聖書はイエス・キリストの伝記・・・。 ・・・コーランの記述は、・・・歴史ではない。伝記でもない。もちろん論文ではない。テーマを掲

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