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日記一覧
- 浮世の謎（110） プーチンの足を噛んだブリゴジン
- 2023年06月28日10:16
傭兵隊長ブリゴジンの乱はあっさり終結して、ブリゴジンはプーチンの盟友ルカシェンコの独裁する白ロシアに亡命を許されたとのこと。プーチンの得意の裏ワザは大物の反対派を心臓麻痺か何かで消すことだが、ブリゴジンもプーチンの手の内にいるようなものだ
- 浮世の謎（109） 日本人の美意識の形
- 2023年06月26日20:21
日本人の判断基準は（美しいか・美しくないか）だというのは明快な説だが、その美意識は歌や俳句で育てられたに違いない。 季節の美 俳句 水原秋櫻子「梨咲くと葛飾の野はとの曇り」（晩春 葛飾は空一面に曇る） 「高嶺星蚕飼の村は寝しづまり」（蚕飼
- 浮世の謎（108） 神道の教義は美意識
- 2023年06月25日05:57
めいろま谷本真由美さんによるリツイートがおもしろい神道論を紹介していた。 医学博士細川博司が幣立神宮の神主さんに聞いたという、また聞きのようだが。 �〃�本の幣立神宮で正式参拝をさせてもらったときに、神主さんがこんな話をしてくれました。 「
- 浮世の謎（107） 大江健三郎という存在
- 2023年06月23日18:23
読売新聞2023年６月22日 ３月３日老衰で死去88歳 追悼抄 特別編 新聞１面のの半面を使って、大江の業績を称賛している。 私も若い頃から大江の小説をほとんど読んできたので、これをネタにして大江への最後のあいさつ・追悼にしたい。否定的なものに
- 浮世の謎（106） 京都コンプレックスの件
- 2023年06月22日17:42
読売新聞の文化爛に、作家の白岩 玄の「京都の威をかる狐」を自覚していると言う趣旨のエッセイが掲載されていた。 出身を聞かれて、京都です。市内です。と答えると感心してくれる。 しかし自身に京都らしい内容もないのにと言う自覚があるので、ブラン
- 浮世の謎（105） 主人公になるための資格
- 2023年06月22日10:30
小説の主人公になるためには、何か特別な取り柄が必要だと思う。読み手の方は主人公に惹かれて、例えれば牛に引かれて善光寺参りするわけで、牛に魅力がなければ、読み続けられないし読み終わっても小説の全貌の幻が立ち現れてくれない。 �ー盟�記憶を持つ
- 浮世の謎（104） 尾崎翠と宮沢賢治の無関係の関係
- 2023年06月21日09:37
尾崎翠と宮沢賢治は生まれた年が同じ。賢治は盛岡の人だが東京のハイカラな文化が好きで浅草花屋敷の劇場に行っていたとのこと。 翠の小説はハイカラ以上というべきだが、大正昭和戦前期のモダニズム、モボ・モガ時代を代表した小説家。 �“�崎翠1896―19
- 浮世の謎（103） 日本海と瀬戸内を繋ぐ交通の要衝「氷上回廊（ひかみかいろう）」
- 2023年06月20日08:40
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１枚目 石生の水分かれ公園 日本海側が黒井川で由良川に合流。瀬戸内川が高谷川で加古川に合流する。今は用水路で繋がっている。 2枚目 いそ部神社 祭神は奇日方（くしひかた）命 兵庫県丹波市氷上（ひかみ）町石生（いそう）に標高約１００ｍの本州
- 浮世の謎（102） 植島啓司「聖地の想像力」集英社新書2000年、「日本の聖地」集英社新書2012
- 2023年06月19日11:29
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著者は1947年生。東大卒、シカゴ大学のエリアーデ教授に留学。宗教人類学者、国内外で現地調査。１．モン・サン・ミシェル修道院２．厳島神社３．清水寺の舞台 聖地の定義 聖地は移動しない。古代以来からの聖地の要素・要因が積み重なっていく。エルサレ
- 浮世の謎（101） ウクライナ軍総攻撃の気配とロシアの塹壕戦
- 2023年06月17日16:51
なんだか日露戦争みたいになってきた。203高地は塹壕とトーチカで固められ、日本軍は崖の上に突撃してはたくさんの戦死者を出していた。 コサック兵は騎馬隊だったが奉天で秋山兄弟の兄が、バルチック艦隊は東郷平八郎元帥と参謀の秋山弟。そして、2003高
- 浮世の謎（100） 蚕影（こかげ）神社と関東の養蚕・絹製品
- 2023年06月17日10:49
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１枚目 蚕影（こかげ）神社 ２枚目 土浦の古い養蚕会社の建物。本社は長野県上田市で、江戸時代のままのような狭い旧水戸街道に面している。 日本の絹製品は、西暦240年頃に、卑弥呼が魏や晋に贈ったと魏志倭人伝に記録されている。ウィキには、諸説あ
- 浮世の謎（99） 都会俳句とかリゾート俳句はあるのだろうか
- 2023年06月16日15:03
俳句の季語は気候や季節の自然物が多く、だいたいが季節との日常生活を詠むものである。 吟行も田園地帯が多いのではないか。従って、都会やリゾート地を背景にすることは少ないと思う。ということで、探してみた。 １．都会俳句 久保田万太郎「神田川祭
- 浮世の謎（98） 古谷智子「都市詠の百年 街川の向こう」短歌研究社2003
- 2023年06月15日17:59
著者は1944生、「短歌」編集委員、選者。 都市空間と文学の関係を初めて論じたのが、前田愛「都市空間のなかの文学」1977 であるが、詩歌では都市を媒介にして解釈することは難しい。しかし、今や日本全国都市に覆われている以上、その関係について検討す
- 浮世の謎（97） 越中富山の薬師岳
- 2023年06月13日10:25
越中富山と言えば置き薬を思い出す。小学校か中学生だったが忘れたが、薬屋さんが来て薬の入った箱を見せながら母と話していた。それが置き薬だったのだが、その後のことはいつまで家にあったのかなど忘れた。 ずっと後になって、置き薬ができるのは日本ぐ
- 浮世の謎（96） 対馬海流と日本海沿岸流通圏が日本を作った
- 2023年06月12日08:51
ジャレド・ダイアモンド「銃・病原菌・鉄」は、ユーラシア大陸に４大文明圏が東西に並んでいるのは、同じ緯度なので気温などが似ていること、草原地帯で交通の便が良いことで、ここで発生した農耕技術が相互に影響しあって発展できたからだとする。地理学決
- 浮世の謎（95） 舛添要一などによるウクライナ自衛戦争に対する論点ずらし
- 2023年06月11日10:59
論争で苦しくなれば論点ずらしをしたくなる。昔の学生運動の両派の論争でもよくあったことだったが、舛添良一の論点ずらしを佐藤優が讃えると言う文章を読んで、自分で恥ずかしくないのかと思った次第である。 Sirabeeニュース 2023.6.11 に、舛添氏は
- 浮世の謎（94） スターリンの亡霊プーチンの妄想とウクライナの運命
- 2023年06月10日10:22
ウクライナの発祥はキエフ公国だが、北へモンゴル領を追い払って発展した部分が独立してモスクワ大公国を名乗ったわけである。大公を名乗ったのは、多分本家より大きくなったと誇ったからでないかと推察する。似たようなことは、神聖ローマ帝国の尖兵として
- 浮世の謎（93） 内田 樹「日本辺境論」新潮新書2009
- 2023年06月09日11:50
ベストセラーになったようだが、今読んでみると、それまでは「島国根性」で非難されていたことを梅棹忠夫「文明の生態史観」の「辺境」に置き換えただけだった。丸山眞男やプラスイメージでは山本七平に依拠したり、錯綜していて真意が捉えにくくなっている
- 浮世の謎（92） 主語のない「反戦平和論」の終わり
- 2023年06月09日08:08
プーチン・ロシアのウクライナ侵略によって、政府自民党も朝日新聞の主導する反戦平和論から独立する気持ちを固めたようだ。 読売新聞2023年２月の世論調査では、立民支持層が50％なのに対して、それ以外は70-80％以上が防衛力強化に賛成し、憲法改正では
- 浮世の謎（91） 私小説としての20世紀小説
- 2023年06月08日08:25
プルーストの連作小説「失われた時を求めて」は「スワン家の方に」とか妙な題が付いているが、これは親しくしていたスワン一族に関する記憶が自然によみがえってくる様子を示したもので、作為をもって書いているのではないことを鮮明にしたもの。 確かに、
- 浮世の謎（90） 白旗洋三郎「花見と桜 日本的なるもの再考」PHP新書2000
- 2023年06月07日09:20
花見の定義 ３条件（�〃穏�、��飲食、➂群衆）が揃っているのが日本の「花見」である。 つまり、何十本もの満開の桜があって、その下で宴会をしていて、その桜や宴会を眺めに次から次へと人が流れている景色で、日本では桜の季節にいつものことであ
- 浮世の謎（89） アメリカのプラグマティズム（実用主義）とヨーロッパ観念論
- 2023年06月06日10:27
実用主義は結果オーライだから帰納的に現実を評価する。失敗があれば改善して次に進むことになる。 むろん死すべき人間としては神に頼らざるを得ないわけでプロテスタントがある。カトリックもあるだろうが。 それに対して、ヨーロッパは神の存在を前提と
- 浮世の謎（88） 宗教と世俗化
- 2023年06月05日11:05
宗教は死後の世界を凝視するものなので、元々浮世離れしているし、この世の安楽を無視することもある。自身も厳しい修行をし、弟子にも求めるわけである。 釈迦牟尼の場合は、四苦八苦を恐れないように心身統一の修業をしたのだと思う。イエスやキリスト教
- 浮世の謎（87） 私の小説散歩
- 2023年06月04日13:06
学習雑誌とかを覗いて、最初の読んだ児童小説はシートン「ギザ耳ウサギ」だった。小学校の低学年だったが、年の離れた兄が古本屋で買ってくれたのである。むろん、漢字は読めないので部分的だったが仮名を振ってくれた。高学年になった時には一の間にか読め
- 浮世の謎（86） 渡辺京二「逝きし世の面影」３回目終わり
- 2023年06月02日11:12
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１枚目 レガメ「長崎のおもちゃ売り」 ２枚目 レガメ「江の島の茶屋の女」 第４章 調和と礼節 米国人動物学者で大森貝塚の発見者モースは、鍵を掛けない部屋に小銭を置いておいてもなくなることはない。クリーニング屋はポケットに入っていた小銭を返
- 浮世の謎（85） 渡辺京二「逝きし世の面影」２回目
- 2023年06月01日18:15
第３章 簡素とゆたかさ 1856年米国大使ハリスは下田の貧しい漁村を見て、住民の身なりがさっぱりして、態度が丁寧だと思った。貧乏につきものの不潔さがない。家屋も清潔だった。 傾斜地の段々畑を作るのにどれだけの労力がかかったのか。日本人の忍耐強
