昨日の都区部某所調査ネタの続き

　昨日の都区部某所ネタの続き。

※場所がバレバレなのにしつこく「都区部某所」としているのは、検索に引っ掛からないための配慮からです（私の日記は全体に公開しています）。

　この某所では過去に繰り返し生物調査が行われているが、今回の調査（甲虫班）が始まったのは2021年10月。下見の回を入れると、調査が始まってまもなく2年となる。

　自分は某所の調査は初参加。これまでの最大の感想は、過去に記録されている種の多くがなかなか確認できない代わりに、ここでの未記録種が発見されることが少なくない、というもの。すなわち、生息している甲虫の少なくとも一部は、比較的速いスピードで入れ替わっている可能性が高い、ということである。もちろん、同じ場所を調査していても、調査者の「癖」によって見つかる虫が異なることはよくあることであり、そのような作用もあるのかもしれない。

　さて、クヌギの梢のスイープで採ったこのハムシ↓（画像再掲）。採ったときは、この某所「特産」のクシバアラゲサルハムシ（東日本未記録種）と思ったのだが、よく見ると、ただのカサハラハムシのようだった。ところが、カサハラハムシは意外なことに某所未記録であった。

　同じように採った、このクチブトゾウムシ↓（画像再掲）。

　これはコクロホシクチブトゾウムシだった（受精嚢を確認）。実は、コクロホシクチブトゾウムシが某所未記録種であったため、記録追加のために狙っていたものである。

　そして、濠のヨシのスイープで採った、このキスイムシ↓（画像再掲）。

　採ったときは、てっきりウスモンガマキスイと思っていたのだが、帰宅後によく見ると全く違っていた。

　Telmatophilus sp.（未記載種で、故平野さんが仮称しておられたヒメガマキスイ）の可能性があるように思うが、どうだろうか。