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2020年07月14日10:24

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読書紹介1940●「エウスカディ 下」

●「エウスカディ 下」 馳星周著 角川書店 10年版 1800円
 テロ集団だったETAは、独裁者フランコの死後こまかく分裂した。フランコの後継者が、バスクの自治を認めたからだ。一方は、合法かして国会に議員を出している。他方では、いまだにテロ行為を続けている。上層部はそれぞれ、昔のつながりがあったが、下部に至るとほとんで「誰が何をしているのか」わからないほど細分化したのだ。
 吉岡は、ETA内にもぐりこんでいたスパイに殺された(1973)。そのスパイが誰なのか、下巻では追及されていくのだ。その点で、本書はミステリー小説となっている。
 主人公のアイトールの母・マリアと父親がわりのイケルは、吉岡の死後ETAを抜けている。アイトールが父・吉岡の過去を追い始めてから、「自分の罪が暴かれそうになって」30年ぶりに、そのスパイが動きだしたのだ。この追及には、ETAの過激派が積極的に関与していた。
 ということで、この追及のなかで何人ものETA関係者が殺されていく。やがて、想像を超えた人物とその理由が明らかに・・・。という物語でした。

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