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2017年03月12日15:07

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読書紹介1621・「異人街変化機関(カラクリ)」

●「異人街変化機関(カラクリ)」 竹河聖著 富士見書房 06年版 1700円
 本書は、幕末に開港した横浜に現れた、欧州の魔物がテーマ。主人公は、大身の旗本の次男坊・小三郎(17)。お供は幇間の藤八。藤八は小三郎の父の幼馴染で、2人の父は共にお庭番であった。2人とも次男坊だったため、藤八は幇間に、小三郎の父は思いもかけない大身の旗本の婿となった。父は40半ばで隠居し、長男に後を継がせて晴れて婿の務めをやりあげたのだ。この隠居の実兄が外国奉行などを歴任し、今は江戸城二ノ丸留守居役を務めていた。
 そんな小三郎と藤八が横浜居留地見学に行った時、2人は摩訶不思議なものを見た。それは、大きな狼が人間に、それも異人の神父姿に変化するところであった。それは、一瞬のできごとであったのだが。
 ということで本書では、居留地内と江戸内で獣に咽喉を咬まれ、血を全て抜き取られた死体が発見されるという事件が発生する。小三郎がこの事件に興味をいだき、藤八は隠居に命じられ探索に動きだす。
 やがて、欧州からやってきた「人狼」が魔道を行って「ある人物の呪殺」を図っていることが・・・。という物語。美少年の小三郎に、芸者の音丸(23)と梅乃(17)が絡んでくることに。剣術の稽古と勉学以外に目を向けない堅物の小三郎は、初めて梅乃に興味を示すようになる。
 という訳で、このシリーズは続くようでありました。

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