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2016年08月21日12:35

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読書紹介1568・「七夕の雨闇」

●「七夕の雨闇」 高田崇史著 新潮社 15年版 1500円
 毒草師シリーズ4。正直言って、このシリーズは小説としては未熟だ。ただ、毒がどんな形で存在し作られるかということの、古代史にまで遡ってのウンチクに「へぇー!」と感心させられる本ではあった。さて今回は、七夕の故事来歴のウンチクが神代の時代にまで遡って語られていく。
 京都の星祭家が代々宮司を務める機姫神社の能楽堂で、星祭家の親戚である能楽師・竹河幸庵が死んだ。毒殺である。鑑識結果では、毒物の特定ができなかった。そうこうしている間に、幸庵の息子・敬二郎が自宅で同じ毒物で殺された。そんななかで、星祭家の由来が語られ始める。今度は、星祭家の人々までもが襲われて怪我をしたり焼死したり毒殺されていくことに。
 もともとは京都の大学で薬剤師となった、主人公の毒草師・御名形史紋がここで登場。御名形は、幸庵が「解毒斎」ーーあらゆる毒に耐性を持つ人間ーーであることを知っていた。その幸庵が毒殺された? のだ。
 ということで、この毒物と星祭家の関係が御名形によって明らかにされていく・・・。という物語。

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