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2016年11月12日12:41

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読書紹介1587・「レディ・マドンナ」 

●「レディ・マドンナ」 小路幸也著 集英社 12年版 1500円
 東京バンドワゴンのシリーズ7。主人公の、古本屋3代目店主の勘一は83歳。曾孫の花陽は高校に入学し、医者を目指して受験勉強モードに。曾孫のかんなと鈴花は共に3歳になって、個性を発揮し始めている。
 古本関係では、今回は大学の教授(書誌学)と勘一の古い因縁による、教授の一方的な恨みが噂になる。堀田家の蔵にある貴重な書籍の一覧を作ることと、貴重な本の買取を拒否された教授(まだ学生の時)が、蔵に盗みに入って勘一にこっぴどく殴られた過去があったのだ。学生の将来を案じて警察沙汰にはしなかったものを、教授となった人物が未だに恨みに思っているのだ。
 そんな中、蔵から夏目漱石の「わが輩は猫である」初版本など4冊(4百万円はする)が盗まれ、神田の古本屋組合の組合長の店に売りに来た者がいた。早速、通報を受けた勘一らは、そこで思いがけない人物に・・・。という物語。
 貴重な古本の取引には、古物商の鑑札が必要となるばかりか、古物商には盗品かどうかの目利きも必要とされる。だから、いち早く通報されることとなる。その人物とは、勘一の後継ぎと目されている孫の青の嫁・すずみの同級生だったのである。
 という訳で、シリーズ7でも下町人情話が綴られているのでありました

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