●「『筋肉』よりも『骨』を使え!」 甲野善紀or松村卓著 ディスカヴァー・トｩエンティワン 14年版 1000円
武術家の甲野とスポーツトレーナー（元短距離走者）の松村の対談集。本書では、特にスポーツでの筋トレの弊害について述べている。米メジャーリーグの松坂大輔やゴルファーの石川遼が不調になったのも、筋肉信仰でへたに筋トレして身体に錘をつけた（筋肉を固めてしまった）せいだ、としている。そこで、骨ストレッチをして骨を自在に動けるように（これで、筋肉が柔らかくなる）したスポーツ選手が、成績を上げた例も紹介（陸上短距離の桐生祥秀）している。
本書では具体的に、体幹部に力を集める方法として、� 峺忸任�」という手の形を紹介している。これは、脚部にも力が生じ、段差の大きい階段も楽に上がれるようになるのだ。�◆崟�段の手」では、手首が体幹部とつながり、強い力が発揮（柔道で、相手の着衣を少し引っかけるだけでバランスを崩すことができる）できることを紹介していた。
ことほど左様に、これまで常識だったことが全て覆されている。そのため、風当たりも強いようであるが、具体的な成果をあげることで1つ1つ証明していく必要性を語り合っていた。
松村の「骨ストレッチ」の方法は、全て武術の方法（甲野の教え）から学んだものである。つまり日本人が少し前まで、自然に行っていた方法（体重40�圓涼瓦�屋のおばさんが、300�圓硫拱�を担いでいた）なのである。そのコツ（骨）は、骨の使い方にある、という話でした。
ログインしてコメントを確認・投稿する