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2015年08月16日09:00

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読書紹介1438・「サニーサイドエッグ」

●「サニーサイドエッグ」 荻原浩著 東京創元社 07年版 1800円
 フィリップ・マーロウに憧れて私立探偵になった最上だったが、入ってくる依頼は「ペット捜し」ばかり。今回の依頼は、和服の美女の飼猫・リュウ。優雅なロシアンブルーである。そんな最上に、行き付けのバーの店主から「ブロンドの青い目の若いの」を雇ってくれ、と頼まれる。やって来たのは、「アカネ・ナッツ・ムラカミ」と名乗る女の子。ところが、この少女(16歳)がとんでもない人物だった。
 そこに、2件目の依頼が。黒塗りの高級車で迎えに来た人物の依頼は、またしてもロシアンブルーの猫。名前をチョコピーと言う。2軒目の依頼者は、「3日以内に捜せ」と高圧的。それもそのはず、彼は横浜中華街を仕切る暴力団組長だったのだ。
 2件の猫捜しをするハメとなった最上。助手となった茜に、猫捜しのノウハウを教えると、たちまち身につけてしまった。しかし、和服の美女の飼い猫が行方不明となった場所では、犬の首を切断して神社の狛犬の所に飾るという陰惨な事件が連続する地域であった。そのため、猫捜しを咎められ警察に連行される最上であった。
 ということで、本書ではペット捜しのノウハウが随所にちりばめられることに。果たして茜の正体とは。又、暴力団が血まなこになって捜す猫にどんな秘密があるのか。ということが、本書ではユーモア一杯に描かれていく。面白い本でした。

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