mixiユーザー(id:7990741)

2019年08月11日21:44

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「彼女たちの場合は」江國香織著

500ページ近い長編だけど、ほぼ一気読み。
とても面白かった、私には。

NY 郊外在住の一家の長女14才の礼那と17才の従姉・逸佳、
二人が親の同意を得ずに、いきなり旅立つところから物語が始まる。

二人がアメリカ東海岸から、さらに遠くへ、
危ない橋を渡りながらも
自分達だけで移動して、現地の人々とふれあいながら旅を続けて行く。

現地校で bookworm と呼ばれるほど本が好きな礼那
(ただし好きな本にナルニアはあってもランサムは出てこない)
多くのことに「ノー」と感じてしまう非社交的な逸佳。
人懐こくて年齢よりも幼いものの英語はネイティヴ並の従妹との
高校で不登校になり日本を離れてきていた逸佳の長い旅路は
実に様々なアメリカ人と知り合いながら、
自分とじっくり向き合う旅でもあった。

そしてNY と東京で待つ二人の両親達は・・

ヒロイン達はティーンでも、廻り合うアメリカ人は殆ど大人なので
大変読み甲斐のある、奥深い長編小説で、
現代のアメリカの「田舎」を知るのにも役立つような
リアルな紀行小説でもある。

小説だからこその登場人物でしょ!と、
フツーの日本人は思うだろうけれど、
3年以上NY に住んで、現地校のママ達と生活を楽しんできた身には
そこここにアルアルだらけだった。

ネタバレになるけど、

ナッシュビルやセントルイスに、行ってみたいなあ、
アメリカって広いんだわあ
と思った。
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