500ページ近い長編だけど、ほぼ一気読み。
とても面白かった、私には。
NY 郊外在住の一家の長女14才の礼那と17才の従姉・逸佳、
二人が親の同意を得ずに、いきなり旅立つところから物語が始まる。
二人がアメリカ東海岸から、さらに遠くへ、
危ない橋を渡りながらも
自分達だけで移動して、現地の人々とふれあいながら旅を続けて行く。
現地校で bookworm と呼ばれるほど本が好きな礼那
(ただし好きな本にナルニアはあってもランサムは出てこない)
多くのことに「ノー」と感じてしまう非社交的な逸佳。
人懐こくて年齢よりも幼いものの英語はネイティヴ並の従妹との
高校で不登校になり日本を離れてきていた逸佳の長い旅路は
実に様々なアメリカ人と知り合いながら、
自分とじっくり向き合う旅でもあった。
そしてNY と東京で待つ二人の両親達は・・
ヒロイン達はティーンでも、廻り合うアメリカ人は殆ど大人なので
大変読み甲斐のある、奥深い長編小説で、
現代のアメリカの「田舎」を知るのにも役立つような
リアルな紀行小説でもある。
小説だからこその登場人物でしょ!と、
フツーの日本人は思うだろうけれど、
3年以上NY に住んで、現地校のママ達と生活を楽しんできた身には
そこここにアルアルだらけだった。
ネタバレになるけど、
ナッシュビルやセントルイスに、行ってみたいなあ、
アメリカって広いんだわあ
と思った。
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