�’炮�忠夫「文明の生態史観序説」中央公論1957
ユーラシア大陸を第１地域「西ヨーロッパ、日本列島」と第２地域「中央部の沙漠草原地帯」とに分け、第１地帯は大帝国が興亡するが、第２地域は相対的に安定的だったとする。
�△�だみのる「にっぽん部落」岩波新書1967
伝統的に地縁を中心とした生活単位があった。
➂吉田博司「新しい神の国」ちくま新書2007
李氏朝鮮 族譜に記録された宗族を中心とする。宗族間の対立が起きるとどちらかが亡びるまで続くことがある。中国と同じく儒教の価値観を共通に持っている。日本は儒教などの中国の思想・宗教の影響を受け付けなかった。
１．日本は、鳥獣戯画や北斎の版画に見られるように写実的であり、現在のマンガ文化に至る。
また江戸期には古典を茶化す（著者による英語直訳でteazation ）小説が売れた。
つまり、儒教をからかうteazationであり、式亭三馬「浮世床」の（儒教から見れば）反知性主義である。この茶化しがあったことで、日本は中国・朝鮮の儒教主義から離れることができたのである。魯迅の反儒教小説「阿Q正伝」は、儒教の価値観を批判し、阿Qの反知性の直感によって中国社会が死の社会になっていることを悟る場面で終わらせている。
戦前戦後の一時期に真面目な私小説が流行したが、現在の２チャンネルはteazationがあふれている。現実を見ないで、ソ連や中国が主張する革命の理念がそのまま実在しているかのように信じ、伝えて来た左翼知識人の嘘がもはや通用しなくなったのである。
２．世界各国の上流下流の生活ぶりをよく知っているらしい谷本真由美（めいろま）氏は、欧米出羽守を批判し、からかっている。
日本の青年層も、リアリストになっていて夢のような話を信じなくなってきた。この状態を、新聞記者は青年が理想を失ったと書いていた。
３．さて、では日本はなぜ大文明だった中国の儒教から逃れることができたのか。ダイアモンド流の歴史地理学で言えば、氷河期が終わって列島が大陸から離れた縄文１万年の孤立があったからだと思う。この間、日本海岸沿いに琉球諸島から青森までの流通ルートがあったことは、琉球のタカラガイや新潟・糸魚川のヒスイが各地で発掘されることで証明されている。むろん、縄文土器も、タイプは異なるものの全国で発掘されている。しかも、世界最古の土器である。
４．京都の八坂神社は、ウィキによれば、奈良時代の創建で、祭神は当初は「祇園天神」とされていたが、鎌倉時代には牛頭天王とスサノオノミコトが習合したものとのこと。要するに、日本海側の出雲系の神が都になる前の山背の国に進出していたのである。近くにある清水寺は平安時代初期の征夷大将軍・坂上田村麻呂の創建になる。
与謝野晶子「清水へ祇園をよぎる櫻月夜こよひ逢う人みなうつくしき」
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