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2023年12月10日17:54

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フィクションと現実(33) ブルジョワ生活風俳句史

 いつまでもワビさびとか日常の瑣事俳句でもないだろう。
北原白秋 「落葉松」大正14年
 からまつの林を過ぎて、
 からまつをしみじみと見き。
 からまつはさびしかりけり。
 たびゆくはさびしかりけり。
 
落葉松は軽井沢に違いない。私自身は職場の旅行で軽井沢のホテルで昼食
職しただけだが。気の利く幹事が予約してくれたのである。

中村草田男「ショパン弾き了へたるままの露万朶」昭和14年
 音楽会の後だったのか、梅雨を見てショパンを連想したのか?

三橋鷹女「暖炉灼く夫よタンゴ踊ろうか」  昭和15年
 モボ・モガ夫婦に違いない。

富沢赤黄男「蝶堕ちて大音響の結氷期」   昭和16年
 ほら吹き男爵風俳句
中村汀女「外にも出よ触るるばかりに春の月」昭和19年
 夜空は空襲のためにあるのではない。

橋本多佳子「星空へ店より林檎あふれをり」 昭和24年
 元の生活が戻て来た。青森からはリンゴの歌(私は真っ赤なリンゴです)を歌いながらリンゴ列車がやって来る。

星野立子「絵巻物拡げゆく如春の山」    昭和25年
 父の虚子が持っていたものなのか?

鷹羽狩行「摩天楼より新緑がパセリほど」  昭和47年1972年
 1972年だから、かなり自由に行けるようになったのだろう。俳句の指導に行ったのだと思う。
 小田実「何でも見てやろう」1958年、フルブライト留学生
 安岡章太郎「アメリカ感情旅行」1962年 ロックフェラー留学生

有馬朗人 「草餅を焼く天平の色に焼く」  昭和47年1972年
 日本史への自信地下鉄取り戻してきたし。
 1973年 円の自由化(1ドル360円時代終わる)

森澄雄「ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに」昭和52年
 1965-70年のイザナギ景気で国民総生産が世界2位になった。
鷲谷七菜子「万緑をしりぞけて滝とどろけり」昭和52年1977年
 森田昭夫・石岡慎太郎「ノーと言える日本人」1989年

平井照敏「引鶴の天地を引きてゆきにけり」 昭和54年
飯島晴子「月光の像番にならぬかといふ」昭和55年
 アンデルセン「絵のない絵本」である。

金子兜太「梅咲いて庭中に蒼鮫が来ている」 昭和56年
 まだ危機感はあったし、今でもコロナ危機とかあるわけで。

後藤比奈夫「東山回して鉾を回しけり」 昭和57年
 観光都市京都の一大イベントである。川端康成「古都」も祇園祭で始まった。

角川春樹「あをあをと滝うらがへる野分かな」昭和63年
皆吉司「空港に冬の夜空が降りてきし」平成3年
 平井照敏の「引鶴」は日本の天地を持って行ったが、飛行機が冬と共にⅯどってきた。

黒田杏子「能面のくだけて月の港かな」 平成5年
 月に空港ができるのもそう遠くない。

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