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2023年11月18日08:45

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フィクションと現実(22) ナンセンス、シリアス、ファントム

 ルイ・マル「地下鉄のザジ」Zazie dans le métro1960
最近のテレビ放映で見たのだが、最初は中学生の頃、年の離れた兄が連れて行ってくれた。評判だったからだと思うが、兄も「さっぱり分からない」と言っていたように覚えている。
 10歳くらいの田舎娘ザジの視点で、パリの街の1日の混沌を見ているからナンセンス映画になったのだろう。「不思議の国のアリス」のナンセンスはオックスフォード大学の教授たちの変人ぶりを見ているからだが、さすがにパリの街の方が混乱している。
 そもそも母親が浮気の相手と会うためにザジを連れて上京して、ザジを兄に預ける時に、兄さんがホモだと知っていたので、安心して預けられると言う。

 覚えていた場面は、預ける場面、汽車がパリ駅に近づく最初の場面(上野駅に似ている)、ザジのおじさんがエッフェル塔の上で歌う場面ぐらいだったが、今回改めて見たところ、それ以外はナンセンスな場面の連続で覚えられるところはなかった。

 ルネ・クレマン「太陽がいっぱい」(Plein Soleil)1960
 高校生の頃、同級生の友人と見に行った。主役のアラン・ドロンが男前だと評判だったので。映画では、殺人罪で逮捕する直前に「太陽はいっぱいだ」とつぶやく場面で終わるが、
 原作は犯罪小説みたいなパトリシア・ハイスミス「The Talented Mr. Ripley」とのことで、犯人が発覚することはない。

 ミケランジェロ・アントニオーニ「欲望」(原題blow up 拡大コピー)1967
 ファッション・カメラマンの都会の孤独がモチーフだった。たまたま公園で撮った写真に不審な影が映っていたので、拡大すると死体が見えた。それで、現場に戻ってみたが死体の影も形もなかった。
 覚えている場面は、モデルの写真を、まるでセックスするかのような姿勢や動きをしながら撮るとか、売店の女の子がネパールに行きたいとかつぶやく場面だけだが、それでも不思議な映画を見たという印象が残っている。



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