昔、職場の旅行だった。別所温泉で1泊したのだと思う。
小布施の豪商の高井鴻山が北斎を招いて最晩年の北斎に龍の画を描かせた。
栗の名産地でもある。ということで、北斎の天井画をみて、モンブランか何かを土産にした。
別所温泉駅のそばに北向観音があって、そこの桂の木が愛染かつらとされている。
「愛染かつら」(あいぜんかつら)は、川口松太郎の恋愛小説だが映画にもなった。二人の出会いの場がこの場所に設定されたのである。桂の葉はハート型なので丁度よかったのだろう。
松竹映画は1938年で、主演は田中絹代と上原謙(加山雄三の父とのこと)。
その頃の戦前の一時期、エロ・グロ・ナンセンス時代とされて、ウィキによれば、江戸川乱歩とか「ドグラ・マグラ」の夢野久作が代表作家だったとのこと。
そのせいか、その主題歌もナンセンスものだった。
主題歌 旅の夜風 西城八十
花も嵐も踏み越えて
行くが男の生きる途
泣いてくれるな ほろほろ鳥よ
月の比叡を独り行く
そもそも比叡山は関係ないし、まして、ほろほろ鳥などは動物園を脱走しない限り日本にいるはずがないのである。
そういえば、尾崎翠「第七官界彷徨」1931年 も、ナンセンスものだと言える。
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