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2024年01月24日18:45

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フィクションと現実（52）　「夕焼けだんだん」の向こう

　谷中墓地は日暮里駅の上の台地にある墓地だが、かみさんの父方が戦前に墓を作っていた。戦前には羽振りが良かったらしい。かみさんは双子姉妹の妹だが、姉の方が名古屋へ行くのであんたにあげると置いて行ったのである。
　ということで、毎年春には墓参りがてら上野に行っていたのだが、この頃は面倒になって息子に任せることにした。
　で、谷中墓地をぐるっと回ると「夕焼だんだん」という名所がある。西に向かって降る石段で、だから夕焼けがきれいに見える。そもそも極楽浄土は西方なので、墓地から降るのに丁度よいわけである。

　谷中墓地の有名人はニコライ堂のニコライや徳川慶喜である。
　渋沢栄一の墓も慶喜墓の傍にあるとのこと。
　日立製作所創業者の小平浪平、牧野富太郎、長谷川一夫、横山大観、森繁久彌など。
　異色は処刑された高橋お伝の碑があった。
　春は桜並木で、秋には銀杏の大木が黄色くなっていた。

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