1枚目 青鮫
2枚目 夜の屋上ビアガーデン
さっぱりのスランプである。夏に1回入選しただけで今年も終わりそうだ。何とか対策をということで、金子兜太「今日の俳句 古池のわびより海の感動へ」を読んでいる。しかし、これがさっぱり分からない。金子による鑑賞を読んでもダメ。
ただ、「描写からイメージへ」という指示はよく分かる。私のは描写止まりなのだから。
で、標記の青鮫俳句である。ただし、この本にはないのだが、少しわかったのである。
これも、著者による自解で、「三月のまだ冷たい空気」から青鮫が浮かんだとあるが、それを読んでもまだ分からなかった。
それが、最近やっと「梅の咲くころの青空」のことか、と思い至った。そう言えば、鮫のいる海は青だ。まだ冷たい風の吹く梅の咲くころの青い空。これが桜の頃なら霞んでいるのだが、梅の頃は確かに青く澄んでいるはずだった。
そこから、冷たい感じの鮫が出現したのに違いない。これが、描写からイメージへの変換だった。
だから、描写からイメージの変換できるかどうかが勝負なのだろう。
夏の頃だが、イメージを意識して、若いころ海水浴の帰りに行ったビアガーデンを思い出して、「深海に沈み屋上ビアガーデン」で投稿したのだが落選だった。まだ、イメージ化が足りなかったのだろう。それに、描写だけだと先行する類句があるはずなので。
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