山田ミネコが1972年にヒロ書房から出した単行本だ。
まんだらけでケース内に陳列されていたものを購入した。
まるで美術品のように、キズの有無や場所の確認をされた。
ヒロ書房は、劇画家の辰巳ヨシヒロが興した貸本漫画系の出版社で、
山田ミネコもヒロ書房から11冊の単行本を出している。
「6月の丘」は、その最後の作品集だ。
ただし、「魔法使いの夏」など、1971年に商業誌デビューした後に描かれたものがほとんどで、
貸本時代の山田ミネコ作品を読みたい、という狙いははずれた。
とはいえ、いろいろな単行本にページ調整のように収録されているため、
まとめて読むことができなかった集英社時代の山田ミネコの作品を読める貴重な一冊だった。
今さら何かを発見するというような本ではないが、
少女マンガを読み始めた頃に、最初にこだわりを持って読んだ山田ミネコという作家と
久方ぶりに再会できたようで嬉しかった。
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