mixiユーザー(id:37214)

2020年01月28日15:14

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坂田靖子「ツビッキーコレクション」1巻を読む

父親が買った「古臭くて陰気で湿気臭い古い城」に住む善人で常識的な主人公が、
不可思議な状況とそれに動じない周囲の人たちに振り回される王道の坂田コメディだ。

主人公のフリッツ・ツビッキーは父の急死で大金を相続するものの、
怪しいモノ、得体のしれないモノ、キテレツなモノ、薄気味悪いモノ等々を収集して、
古城を博物館にすることという使いみちの指定がされていて、
相変わらずバイトに精を出さないと城の修繕もできず、
学費もままならないほどの貧乏暮らしのままだ。

しかも、会ったこともない双子の弟・エドワードが父の死を聞きつけたと登場し、
使用人ではなくなったのに今も一家で城に住んでいるグスタフが、
「お母様は双子の弟の方を連れて逃げ出したと聞いた」と証言するものだから、
まったく何がなんだかわからないままに、自称・弟と城で暮らすようになり、
2人でコレクション収集するハメになるのだが…という話。

しかも、エドワードが作ったインターネットページが妙に出来が良く、
次から次へと、怪しくて得体のしれないモノを手にした人がツビッキーの城を訪れる。
極めて常識的なツビッキーはもともと怪しいモノは苦手だし、
怪しいモノを持ち込む人たちの面倒な事件もつい背負ってしまうくらいに善人だ。

当初は、「怪しいというフレコミだったけど、実は…」というオチだったが、
根っからの不思議好きの坂田靖子だけに、
物語はどんどん不思議方面ハチャハチャ方面に展開していく。

それでも少しずつだがコレクションは増えているし、
とはいえ、当分、博物館を開館できそうもないので、
しばらくツビッキーの七転八倒ぶりを楽しむことが出来そうだ。
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