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2019年03月07日21:03

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「重ね地図で愉しむ大阪<高低差>の秘密」を読む

以前読んだ「重ね地図で読み解く京都1000年の歴史」の大阪版である。

京都が「1000年の歴史」で大阪が「高低差の秘密」というあたりの違いはあるが、
基本は、同じ編集プロダクションが制作し、過去と現代の「重ね地図」を使って、
ちょっとした徒歩観光を案内するという本である。

あけすけに言えば、ブラタモリの公式本ではないにもかかわらず、
高低差や歴史にこだわりながら町を歩くというブラタモリ的な世界観で書かれている。
むろん高低差にこだわることも歴史にこだわることも、ブラタモリの特許ではない。

そんなモヤモヤ感はあるのだが、ブラタモリ的には驚くべき事実があった。
あの「ハンニャホンニャ、ヘンニャハンニャ」という謎の音楽を背負って登場する
「京都高低差崖会崖長」梅林秀行氏が監修者となっていたのである。

「監修者」が起用される背景には、編集プロダクションの名では本が売れないので、
著名な監修者の名前をつけて売りたいというネライがある(と思われる)。
京都版では、筑波大学名誉教授の谷川彰英氏が監修者になっている。
つまり、もはや梅林秀行氏は大学教授にも負けないほどに、
その名前で本が売れるような権威となっているのである。
さすがだ。

巻頭には、「京都高低差崖会崖長」というテレ隠しな肩書とは裏腹な、
梅林秀行氏による熱い「まえがき」が置かれている。

本文は、京都版と同様、キタ、ミナミ、大阪城周辺、天王寺周辺が地図で紹介され、
なるほどなあと思ったりもする部分もあるものの、
「なぜ、そこを取り上げた/取り上げない」と思うところもあった。
むろん、紙数に限りがあるのも承知だ。

そもそも、比較的歩いたことがあり、ある程度、街としての大阪を知っている分、
別に、改めてこの本で学ばなくてもよかったようなところもある。
ならば、なぜ買ってしまったのかといえば、
ひとえに「監修者・梅林秀行」の衝撃に打ちのめされてしまったからに他ならない。

ある意味、思うつぼというわけだ。
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