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2014年06月02日22:18

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木皿泉「道草〜浮世は奇々怪々篇」を読む

自動車の中での会話だけで展開するミニドラマ「道草」の第4弾にして最終巻である。

9本のうち5本が「つんのめる都市伝説」シリーズで、
サラリーマンの上司とミステリーおたくの部下が営業の行き帰りに、奇妙な現象に遭遇する。

それも、社内の嘘か本当かわからないような超常現象について話しているうちに、
勝手に話が転がりだして、気がつくと奇妙な結果に陥ってしまうのだった。
なるほど、都市伝説がつんのめると、こういう結果になるのかというところだ。

奇々怪々な事件といってもさほど深刻なものはなく、せいぜい「浮世」の範囲の出来事だ。
誰も見たことがない会社に住まうトーメイ君は、
こっそり必要最小限のお菓子やカップ麺を食べるだけだし、
内気なバンパイヤに至っては、献血車で血液を集めていたりするのだから。
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