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2011年12月11日17:38

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「ステキな金縛り」を見る

そろそろ三谷映画についていけなくなりそうな気がしていたところを、
グイッと引き戻されたような快作。

いわゆる「三谷幸喜らしさ/くささ」は十分にある。
古き良きアメリカ映画の「洗練されたカッコよさ」へのこだわり。
想像力を伴う演劇なら許されても、作り込む映画なら苦しい突飛な設定。
鮮やかなのか、強引なのか意見が分かれる大量の伏線と、その回収。
しかし、そんな三谷らしさが映画を損なわない程度に、上手く融合している。

なにより、役者が良い。
主人公のダメ弁護士・深津絵里は抜群に上手いのに、それでいて可愛い。
落ち武者の幽霊・西田敏行は、(アドリブが解禁されて)法廷内を自由に動き回る。
堅物の検事・中井貴一は20代から古風に見えたが、持ち味と実年齢が合うようになった。

コールガール・篠原涼子と売れない役者・佐藤浩市は、
それぞれ「THE有頂天ホテル」「ザ・マジック・アワー」の役そのままでの登場だ。
小林隆、小日向文世、梶原善、戸田恵子ら「いつもの人たち」も手堅く脇を固める。

もうけたのは、深津絵里の恋人で不器用だが誠実な役者役を好演したTKO・木下か。
かつてなら笑福亭鶴瓶がやりそうな役どころだけに、物まねから生まれた本物の仕事だ。

最後に流れる深津絵里と西田俊行のデュエット曲「ONCE IN A BLEU MOON」も良い。
歌詞を見ると、三谷幸喜は深津絵里のことを本気で相当好きなのだと思う。
私生活がどうかはともかくとして。
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