半ば読み捨てる気持ちで旅行用に買った文庫の古本。
「駅名」という、地名に鉄分を添加した本となると、つい手が出てしまう。
読みやすい新書や文庫を、さらに分かりやすく解説してくれることで定評のある
関西が誇る教養番組「ビーバップ・ハイヒール」でとりあげそうな本だ、
と思っていたら、すでに著者は「ビーバップハイヒール」で紹介されていた。
しかも、そのことをきっかけに、次々と「関西の駅名」本を書いているというから、
著者は、番組が作りだした小さな売れっ子であるらしい。
現地を必ず訪れ、現地取材をもとに地名研究を行うという立場なので、
地名研究とともに、紀行文的な楽しさもある。
東京エリアと比べると関西は駅員が親切だ、というリップサービスも、
素直にうれしい。
筑波大学の副学長まで務めたという著者が大学を退官し、
フリーの立場を存分に楽しんで書いている。
肩の力を抜いて読むには、ちょうど良い。
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