案の定、買わない半年以上放置していた。
カバーに見覚えはあるのだが、
買っているかどうかを確認するための記憶が残っていたらしい。
で、時代は「安政の大獄」である。
井伊直弼は情け容赦なく攘夷派の人間を捕らえたが、
それは、幕府を維持せんがため、
さらには、外国から日本の独立を護らんがための焦りとして描かれる。
また、とても罪に問われそうにない安全な人物として
梅田雲浜が吉田松陰の名を挙げてしまったことも、思いもよらなかった歴史の偶然だ。
しかし、雲浜との面会から数年の時を経て、
江戸に送られる松陰は、長州にとっても、時代にとっても
特別な人間になってしまっている。
(なんと、みなもと太郎から腐女子向けの指南コメントまであった。)
このあたりの機微もまた興味深い。
そして、ふっと挟まれた「文明国・佐賀藩」の鎖国路線が、
あと10年に迫った幕府滅亡とどうかかわるのかも楽しみだ。
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