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2011年01月30日07:47

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言葉(11)  こころころころ

 こどもが小さいとき、いつもポンキッキを見ていたが、そこで歌われた歌で「こころころころ こころころ」は、心にひびいた。ネットで調べてみると、作詞つかこうへい、作曲みなみこうせつというビッグネームの人々の作った歌であった。
 昔のことわざで、「今泣いたカラスがもう笑った」は、子供の心は変わりやすいし、そのことを利用して泣きやませる、あやすことができることを教えている。それをあらためて童謡にしたものであろうか。
 私は、子供のことよりも、自分のこととして聞いていた。何よりも口調がよい。歌詞の内容は、「こころくんがはずんでる こころくんがはじけてる」、「こころさんがかなしくて こころさんがべそかいて」、そして「こころのなかをのぞいてみれば よろこびかなしみびっくりしゃっくり」というように、変転極まりない心をそのまま肯定しているのである。大人の自分の心もそうではないか。
 仏教では、心を平静に保つ修業が大事とされる。「色即是空」なども、変転極まりない色の変化、すなわち現象の変化にとらわれて動揺する心を、すべて「空」より発するとして、「色」の変化に惑わされるなと教えているのであろう。
 歌の方は、母親の目線で、心の動揺をそのまま認めたうえで、心の中をのぞいてごらん、と子供の気持ちを誘導しているものだ。子供のときだけではない。中年の時も、老年の今も、この歌に気持ちよく誘導される。
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