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日記一覧

幕末の日本というと、諸外国の圧倒的な軍事力によってもみくちゃにされたという感があったが、 このような形で、当時の動きを細かくひも解いていくと、印象が変わってくる。 「諸外国」といっても、けっしてひとくくりにできるようなものではなく、 また、「

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2巻のレビューでは、フランスの行く末とは無関係にマルゴは色気づくと書いたが、この巻では、一気にマルゴの人生とフランスの情勢がシンクロするようになる。ますます、カトリックとプロテスタントの対立が深まり、アンリ・ド・ギースをはじめ、国王総代理官

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メカにリアリティがないという少女マンガに対する悪口に対する反論もあったのだろう。、 ある少女マンガ家が、服の素材や縫製と柄の関係を描き分けられない少年マンガはいかがか、 という指摘をしていたことがある。 そんな物言いをしたくなるのもわかるほど

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映画「娚の一生」を見る
2015年03月16日22:40

原作については、ほぼリアルタイムで読んでいる。 したがって、どうしても原作と比べながら見ていくこととなる。 いつのまにか、家の離れで暮らしている大学教授・海江田醇に、豊川悦司。 ネイティブスピーカーのトヨエツが繰り出す、ゆるい関西アクセントに

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3年ほど前、「グーグーだって猫である」の最終巻を読んだとき、震災と、それと前後するグーグーの死に狼狽した大島さんの反応(を描いた作品)を見て、ひょっとすると、大島弓子はこのまま描くことをやめてしまうのではないか、と書いてしまった。しかし、幸

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1巻で、市江のことを狂言回しの立場と書いたが、相変わらず店に出入りする藤井に対する思いなど、大きな物語もゆるやかだが流れている。どうかすればストーカーに近いつきまとい方をする藤井だが、縫製技術などの知識もあり、市江の仕事の最大の理解者でもあ

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映画を見てから読んだ原作なので、どうしても映画と見比べてしまう。しかし、映画がすでに数冊出ていてる既刊を踏まえて再構成されているのに対して、原作の1巻目は、後々映画化されるなんてことを知るはずもなく、恐る恐る差し出した感じだ。住宅街の一角に

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「しあわせのパン」「ぶどうのなみだ」と北海道を舞台に撮ってきた三島有紀子だが、実は関西、それも特に成績優秀なお嬢様のみが集まるとされる神戸女学院大学の出身だ。(ただし、大学だけの在籍なので、明晰さとお嬢様ぶりが当たり前に同居している内部進学

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ぱっと手に取って、「ぱふ」の特集みたいだなと思った。まず、再録されたカラーイラストや、大量の扉絵やカット、関係者による大島弓子ネタのエッセイは、文庫の解説から再録が多そうだ。「大島弓子にまつわるAtoZ」「印象的なシーン14選」、「大島弓子

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実は、ともに1950年生まれの竹宮惠子と内田樹による対談本だ。 どことなく、タイトルも竹宮の代表作「風と木の詩」を思わせる。 現代思想家であるとともに、24年組少女マンガを含む熱心なマンガ読者であった内田樹は、 少女マンガのトップランナーから

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このところ、小説の漫画化が続いている近藤ようこである。原作の津原泰水「五色の舟」は、現代の奇書といってもよさそうな問題作である。時代は、戦中の日本。身体に障害を持つ主人公たちは船で暮らし、「見世物小屋」の一座を組んで生活している。病で両足を

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角岡伸彦は「被差別部落の青春」で鮮烈なデビューをした元新聞記者にして、ライターである。 1963年に関西で生まれた角岡は、やしきたかじんの14歳年下にあたり、 たかじんがラジオで活躍し始めたころに、ちょうどラジオを熱心に聞く少年時代を過ごした リア

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「幕末編連載150話突破記念」だそうだ。「幕末編」だけで13年、関ヶ原から始まる「風雲児たち」までさかのぼると36年にもなる。連載当初30代前半だったみなもと太郎も、もはや70歳に近づいている。巻末につけられた特別インタビューによると、現時点で、よう

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近代都市大阪が最も発展した明治から昭和前期までの手彩色された絵葉書や古写真に、新旧の地図と見くらべながら、往時の大阪の街を振り返ろうとするものである。南北は梅田から天王寺、東西は上町から大阪湾までを地域別に10の章に分け、別に、市電と堺の章が

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ローカルに売れている新書。ただし、県名を変えて次々と出版されているシリーズ本である。兵庫県のいろいろな「謎」に対し、2〜3ページの謎解きがされている。監修者は新聞記者出身で、何かの分野の専門家というわけではない。そのため、新聞の連載コラムの

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高野文子は、間(ま)の人である。 かつて、「春ノ波止場デウマレタ鳥ハ」で、大きな横長のコマを縦に4コマ並べ、 まるまる1ページ使って、一艘の貨客船が沖を進む光景を描いたことがある。 ハリウッド映画のスピード感を漫画に取り入れたとされる手塚治虫や

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