B級映画の帝王にして、エドガー・アラン・ポォの小説を数多く映画化したロジャー・コーマン監督によるスリラー映画『恐怖のロンドン塔』の国内盤DVDを入手。見ることができました。
総天然色・シネマスコープで派手に映画化されたポォ・シリーズ…『アッシャー家の惨劇』『赤死病の仮面』『姦婦の生き埋葬』『恐怖の振子』…などと比べると地味な白黒映画で、日本でも未公開に終わっています。
1962(昭和37)年、アメリカ映画。ビスタ・サイズの白黒映画です。
本邦未公開。
【物語】
1483年、プランタジネット朝の英国。病床のエドワード4世は、幼い王子のため、弟のクラレンスを護国卿に任命するが、これを良く思わないリチャード(ビンセント・プライス)はクラレンスを殺害。自らが王子の庇護者として護国卿となり、暴虐の限りを尽くす。しかし、リチャードのせいで非業の死を遂げた者たちの亡霊がロンドン塔に現れ、リチャードは正気を失っていく。
…同じタイトルの映画が戦前にもあり、ほとんどリメイクのような作品(そちらは未見です)。シェイクスピアの「リチャード3世」と「マクベス」を合わせて自由に翻案したような映画でした。
残忍な笑みを浮かべて政敵を次々に拷問にかけるビンセント・プライスが大迫力。その結果の因果応報が降り注ぎます。
ホラー映画というほど怖くはなく、せいぜい二重露光による幽霊が出てくる程度で、ロンドン塔地下の拷問器具の方がよっぽど不気味。
ロジャー・コーマンはカラーで撮りたかったようですが、コントラストの強い白黒映像もなかなかに不気味で良い味を出しています。
79分という小品ですが、堪能できました。★★★。
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