ミケランジェロ・アントニオーニ監督の1970年作『砂丘』がリバイバル上映されたので、見てきました。
1970(昭和45)年、アメリカ・MGM映画。
シネマスコープ・サイズです。
【物語】
LAの大学で学生運動をしていた青年マーク(マーク・フレチェット)は、セスナ機を奪って警官から逃走する。同じころ、会議に出るためドライブ中だった秘書のダリア(ダリア・ハルプリン)もいた。偶然出会った2人は、砂漠”ザブリスキー・ポイント”で一時の愛を交わすが…。
…ストーリーはあって無いようなものでしょう。とにかくドライで突然で暴力的な映像の連続、爆音で鳴り響くピンク・フロイド!今見るとそうでもないですが、56年前の観客には衝撃だったのでは。
砂が出てくる映画って、日本の『砂の上の植物群』もそうだし、『砂の女』もそうだけれど、乾いていて不条理なのが魅力なのか(『砂の器』は違うけれど)。主人公の2人の男女は多くを語らないし、救いもないように見える中で、ラストの異常なまでの大爆発は、時代も何もかも終わらせたかった監督のメッセージなのか。
映画は時代を映す鏡というけれど、1970年の乾いた雰囲気は、今見ていても何となく伝わってきます。見終わって、口の中がカラカラに乾いたような錯覚を覚えました。
1960年代MGMの風変わりな映画によく出ているロッド・テイラーが、あの時代にしては「良識あるアメリカ人」役で出ていたのでちょっと安心しました。
★★★。
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