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2025年11月28日21:57

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そんなに悪いか?『果てしなきスカーレット(IMAX版)』

物議を醸している、細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』をIMAXで見てきました。現在、酷評の嵐となっている作品です。

細田守は『サマーウォーズ』までで、『バケモノの子』『おおかみこども』『未来のミライ』『竜とそばかす』はなあ…という人が多いのは分かるし、今回の最新作で疑問符だらけになった人の気持ちも分かりますが、そこまで破綻しているとは思えませんでした。

前作『竜とそばかす〜』では「美女と野獣」を、今回は「ハムレット」を下敷きにしています。細田守はヨーロッパの古典文学がお好きなようです。

【物語】
16世紀、デンマーク。謀略により、父王を伯父に殺された王女のスカーレット(声:芦田愛菜)は、復讐を誓うも、伯父の返り討ちにあう。
気づけば”死者の国”にいたスカーレットは、伯父もこの世界にいることを知り、世界の果てにいるという伯父のもとを目指す。道中で、現代日本人の青年・聖(岡田将生)と出会い、反目しつつも、2人で世界の果てを目指す。

…ベースはハムレットですが、ダンテの「地獄篇」も入っているようです。
舞台が現生ではなく、時空も国も入り乱れた死者の国というのがユニークだし、中世ヨーロッパの姫が日本人の看護師の青年と出会うというのも悪くないプロットでした。

ヒロインのスカーレットが、現代日本に”もう一人の自分”を見出し、日本人の青年と歌い踊るシーンは確かに気恥ずかしいのですが、物語の展開を妨げるほどではないように見えます。

ヒロインの複雑な心情を声で表現した芦田愛菜や、同情の余地など1ミリもない悪玉の伯父を演じる役所広司もいいし(その最期の姿も)、あの白石加代子まで登場する芸達者な顔ぶれ…というよりは声ぶれは聴きごたえ充分です。

ただし一方で、これまでの細田守作品とは異なり、ユーモラスな描写が一切ない割には、バイオレンスはそれほどきつくはなく、中途半端な印象を受けるのも事実。どのフォーマットで見るかにも大きく左右されるのも事実で、IMAXの大迫力と轟音は、往年のスペクタクル映画を思わせる臨場感がありました(2Dシネスコ版では、この音響設計と映像の深度は再現が難しいかと思われます)。

そんなに悪くはないが、繰り返し見るほどでもなく、どうせ見るならラージフォーマット推奨、というのが個人の小さな感想です。★★★。
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