アヌシー国際アニメーション映画祭で準グランプリに輝いた長編アニメーション『Chao』を見てきました。
人魚と人間の物語で、同類の題材で『崖の上のポニョ』『夜明け告げるルーのうた』という傑作があるので、よく挑戦したものだと思います。
【物語】
近未来の上海。人間と人魚が同じ都市で共存している社会。
船会社に勤める平凡な青年のステファン(声:鈴鹿央士)は、人魚の姫チャオ(声:山田杏奈)にとつぜんプロポーズをされる。人間と人魚の関係悪化が社会問題になりつつある中で、このニュースは世間を驚かせ、前向きにとらえられるが、当のステファンにはなぜプロポーズされたのか心当たりがない。唐突にはじまった2人の新婚生活だったが…。
…この映画、作画がかなり独特で、中でもキャラクター・デザインはちょっと他に類を見ない感じ。相当に好き嫌いが分かれそうです。登場人物も、極端に頭の大きいものや、細長いものが混在していて、そのあたりに関する説明は特に無いので、個性の描き方かと割り切って見るしかありません。
キーパーソンの人魚姫はかわいらしく、ふだんはサカナなのが水を通すと人間になる描写があり、それでも強烈に個性的な作画なので、移入できるかどうかは見る人次第です。
シネマスコープ・サイズの横長画面いっぱいにスペクタクルに展開するアクションや、華やかな色彩感覚は見ていて気持ちがいいです。アニメーションにしかできない描写を、目いっぱいやっているのは爽快です。
人間に恋をする異形の者に平和は訪れず、それがクライマックスに向けての原動力となります。このあたりは偉大な過去2作の人魚アニメーションと同じ。共存がテーマでもあり、環境にも触れていて、そのあたりは世相をうまく反映しておりました。
★★★。
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