第2の『カメラを止めるな!』と称される自主製作映画『侍タイムスリッパー』を見て来ました。ほぼノー・スターのインディペンデント作品ながら、口コミで上映館数を伸ばし、自分の見た回も8割程度の客の入りでした。
【物語】
幕末の京都。会津藩士の高坂新左衛門(山口馬木也)は、長州藩士と剣を交えている最中に雷に当たってしまう。気が付くと、そこは現代京都の時代劇撮影所であった。
江戸幕府が滅んだことを知り衝撃を受けつつも、助けてくれた助監督(沙倉ゆうの)の計らいで、撮影所近くのお寺で暮らすことになった新左衛門は、TVの時代劇の面白さに感銘を受け、時代劇の斬られ役として仕事を始める。
…『カメラを止めるな!』同様、職人ではない素人監督が作った手作り感はありますが、有り余る映画への熱意と時代劇への郷愁が演出をカバーしていて、見ていて気持ちの良い映画でした。
ただし素人映画とはいえ東映撮影所が全面協力し、劇中の殺陣師役は実際の斬られ役である峰蘭太郎が務めるなど、気合が入っています。主役のタイムスリップ侍=山口馬木也も非常にいい顔立ちと身のこなし。今までこんな良い役者を見逃していたとは。
仇役の時代劇スター役、冨塚ノリマサも実に良い面構えでした。
言ってみれば、『用心棒』の三船敏郎と仲代達也が、実は江戸時代から時空を超えてやってきた本物の侍だったら…?という設定な訳です。
監督の安田淳一は、農家や飲食店経営をしつつ、この映画を完成させたとか。
肝心なのは、これに続く次回作で当てられるかどうか。
『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督のその後の作品群を見ると、切に思います。
★★★。良作。
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