アメコミ映画としては異例のベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、ホアキン・フェニックスがアカデミー賞主演男優賞に輝いた『ジョーカー』(2019)の続編、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』を見て来ました。
全米での封切りでは賛否の渦が巻き起こり、奇抜な作風からか興行成績を大きく落とす結果となった、前作以上の問題作です。
※以下、物語の中核に触れる記述があります※
【物語】
前作で、”ジョーカー”ことアーサー・フレックが起こした事件から数年後。
監視の厳重な精神病院に留置されているアーサー(ホアキン・フェニックス)は、入院患者のリー(レディ・ガガ)と出会う。リーはジョーカーを崇拝しており、2人は急速に仲を深めていく。
やがて全米が注目するアーサーの裁判が始まる。
…トッド・フィリップス監督、前作で広げてしまった大風呂敷を、きれいに畳みました。
落とし前の付け方としては理想的だったように見えます。
往年の名曲をフィーチャーしたミュージカル・ナンバーの数々は物語に自然に溶け込み、レディ・ガガの(言わずと知れた)歌唱力によって良い効果を発揮しています。ボブ・フォッシーのある映画の主題歌を熱唱するシーンは最高です。
一方で観客としては、アーサーがジョーカーであることを放棄するラストに、劇中のジョーカーの信奉者と同様に、ショックを感じるのではないか。リーが感じたように。それこそが、フィリップス監督の風呂敷のたたみ方だったように思えます。そこに前作のようなカタルシスも高揚感もないのが、賛否のうちの「否」を生んでいる要因なのでしょう。
折り紙つきの名作の続編というのは、昔も今も難しいものです。★★★。
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