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2024年06月21日21:51

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戦前スターの競演 『宗方姉妹』4Kリマスター版

小津安二郎が松竹を離れて新東宝で撮った作品『宗方姉妹』(むねかたきょうだい)の4Kリマスター版を、午前十時の映画祭で見ました。これは初見でした。

午前十時〜、先週までは『小早川家の秋』をやっていたので、非・松竹の小津作品連続上映とはなかなか粋な番組編成です。

1950(昭和25)年、新東宝。白黒スタンダード・サイズです。

【物語】
京都。
癌のために死期が近い父(笠智衆)を見とるため、東京で暮らす姉妹がやってきた。
姉の節子(田中絹代)は無職で冷酷な夫(山村聰)との関係が冷え込んでいる。
一方、奔放な妹・満里子(高峰秀子)は、節子の昔の恋人である宏(上原謙)の家に押しかけ、姉との復縁を迫る。

…劇中、古き良き日本を象徴する長女=田中絹代が、「古くならないことが新しいことだ」と次女=高峰秀子を諭すシーンに、この映画のエッセンスが凝縮されています。

それを証明するかのように、田中絹代や上原謙、山村聰ら戦前のスターをそろえております。しかし皮肉なことに、高峰秀子が演じる戦後派との対比はうまく歯車がかみ合わず、中途半端に終わった印象も受けます。

死期の迫る笠智衆が生き残り、義理の息子にあたる役の山村聰がとつぜん死を迎える対比にも、小津流のブラックユーモアが込められているように思えました。

それにしても小津映画の常連・笠智衆は、この映画では癌の老人役なのに、つづく『麦秋』では現役バリバリの植物学者で、作品によって大きくイメージが異なるのが面白いです。

★★★。
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