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2024年02月11日08:28

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フィクションと現実(60) キリスト教以前へ(脱一神教)

 ハインリッヒ・ハイネ(1797―1856) 1853「流刑の神々」
 ジョルジュ(George)・サンド(1804―1876) 1849「愛の妖精プチ・ファデット」
 (イギリスの作家ジョージ(George)・エリオット(1819―1880) 1860「フロス河畔の水車小屋」、1861「サイラス・マーナー」 も男性名ペンネームのGeorgeだが、当時としては男女同権の主張だったのだろう。サンドに倣ったのだと思う)

 「流刑の神々」は古代ゲルマンや古代ギリシャ・ローマの小人の神々がキリスト教信者になった人々から去って行く様子を伝えている。ハイネによれば図書館の古い新聞で見つけたのだそうである。それによれば、ゼウスは北海で渡し守をしているところを見たものがいる。白雪姫を助けた七人の小人の神々は、真夜中にいずことも知れずに立ち去ったとのこと。「七人の侍」に化けて日本に来たのかもしれないが。
 ノートン「床下の小人たち」が最後に去って行った小人の神の様子だと思われる。

 サンドのファデットは大きな壺で何やらかき回している「魔女」の娘として恐れられていたが、二人の兄弟の友達になったことで、成人した後は自身も薬剤師として村人を助けた。
 魔女裁判ですべての魔女たちは火刑で亡びたはずだが、隠れて生き残った者もいたのだろう。
 魔女の薬の一部は修道院で復活させたらしいが、中世に大流行したペストなどは魔女の薬がなかったために惨事になったとの説もある。

 むろん、日本の場合には漢方薬が健在で、明治以後の近代医学・薬学によって漢方薬の有効な成分が明らかにされて、越中富山などの薬草が、今の日本式漢方薬になったとのこと。
 ということで、いま世界の多くの漢方薬が日本製だとのこと。

 なお、ハイネやサンドの思想が柳田国男に影響を与えている。

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