賀茂水穂は兄の山本金木とともに明治維新の功臣ではあるが、むろん薩長の歴史に残るレベルではない。また、官僚や軍人として地位を得たということで、次の世代も優秀でなければ一代限りになる。
この賀茂水穂氏の家系の場合は、長女が関氏に嫁いだことでもう一つのピークを作ったといえる。名家は女系で続くらしいし。彼らの三男が広島県竹原市の醸造家・竹鶴家から妻（竹鶴正孝まっさんの妹）をめとって、三女が時国家に嫁入りしたのである。
兄の山本金木は維新戦争の後故郷に戻り、伊井谷（つまり井伊家の出身地）の神社の神主となったとのこと。以上、かみさんの祖母の家系図をウィキなどで補足した。
名家の多くも戦後没落したと思う。たとえ財産を持っていたとしても戦後の税制、特に相続税が大きくて財産家として続くことは難しい。戦前を軍国主義として批判するのが左翼や歴史家の常道になっているが、戦前の思想は社会主義者北一輝の影響を受けた革新将校（その中の急進派が2.26事件を起こした。末松太平「私の昭和史」）や革新官僚（岸信介など満州官僚）などが支配していたし、企画院（戦後の経済企画庁）はマルクス官僚が集まっていた。彼らは大地主や資本家を憎んでいて、戦後の税制を作ったので。
特に水田の場合は農地改革になった。ただし、山林の場合は残ったので、大山林地主は林業家として活躍できた。もっとも輸入木材で価格が安くなったから、その後どうなったか分からない。
かみさんの着付けの友人の場合は、学園に転用したので生き延びられたのだろう。
山形県の「本間様には及びもないが、せめてなりたや殿様に・・・」は土地がなくなって大きな商店になっていた。本間ゴルフもあるが。
一方、盛岡に近い北上山地の山林地主は盛岡までのバス会社を経営していたが、盛岡市内では運行させてくれないとぼやいていた。
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