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2024年01月03日15:13

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戦争と震災の影 『ほかげ』『福田村事件』

塚本晋也監督の新作『ほかげ』と、関東大震災下の虐殺事件を描いた『福田村事件』を見て来ました。

酷い災害と事故が元旦から連続しており、迷いましたが、逆にこのタイミングでこそ見る映画のようにも思い、2本続けての鑑賞です。

●『ほかげ』
終戦直後。
焼け跡に残った居酒屋で、身を売りながら暮らす女(趣里)がいた。
やがて食べ物を盗みに入った子ども(塚尾桜雅)が店に出入りするようになり、店に居ついてしまう。

…生き残りはしたものの暗い影を背負ってしまった者たちが、寄り添うように生きていく姿を描いています。その影はあまりに重く、他人を傷つけてしまうのが痛々しい。
生半可な福音や救済などない、悲惨な現実を見せてくる映画です。
★★★。

●『福田村事件』
1923(大正12)年。
朝鮮で日本軍の虐殺事件を目の当たりにした元教師(井浦新)が、妻(田中麗奈)とともに郷里の千葉県福田村に帰ってくる。香川からやってきた行商人の一行(永山瑛太ら)も村にやってくるが、そこへ関東大震災が発生。朝鮮人が震災後の混乱に乗じて暴徒化しているデマを信じた村人たちは、行商人を朝鮮人だと思い込み…。

…100年前の関東大震災後に実際に起きた事件を映画化した力作。
ドキュメンタリー出身の監督らしく、映画には飾るところが少なく、負の感情がくすぶった挙句に爆発してしまう震災後の群集心理を淡々と描いていて怖いです。
役者がみんな良い中、ほぼ一人で悪役を引き受けた(朝鮮人狩りに躍起になる元軍人役の)水道橋博士が、存在感を放っておりました。
★★★。

2024年になっても戦争は起きてるし、災害は止みません。
安寧な1年になることを願って。
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